～あらすじ～

腹部と子宮、または消化管が強化筋繊維に置換されており、
かつ、魔力によりそれをさらに強化することが可能。
また、苦痛でショック死しない特殊な脳の構造をもつ、
人為的に生み出された実験素体(=ホムンクルス)。

ある研究所では、より耐久力の高いホムンクルスを作成するため、
日々膨腹耐久実験が行われている。
これは、ホムンクルスの子宮や消化管、すなわち腹に
数百、数千リットルもの膨大な気体や液体を強制的に詰め込み、
その際の身体データを収集するというものである。

幾度も繰り返される膨腹耐久実験の果てに、
最終的には肉体の限界を超えた量を腹に詰め込まれ
破裂死するホムンクルスがほとんどだったが、
彼女らの中で、まことしやかにささやかれる噂があった。

「本来受け入れられる量の数倍を腹に受け入れる
　『最終テスト』に耐えることができれば、
　自由を得ることができる」

その噂を信じ、今日もまた、あるメイド型ホムンクルスが膨腹耐久実験に挑む。
本来受け入れられるはずのない量の気体を子宮に受け入れ、自由を得て、
愛する人と添い遂げるために…


しかし…



表紙・余白ページ込み:15p
本文:13p

　　※2ページ目は調整用の余白ページです。落丁ではありません。