新型ウィルスの大流行により、外出自粛要請が国から発令された中では、キャバクラ等の夜の接客業は世論の風当たりも強く、営業が出来なくなっていた。そんな中、オンラインビデオ通話で女の子と飲み、会話をする「オンラインキャバクラ」が業界の活路として注目されていた。

客単価は落ちるが店舗を構える必要がなく、家賃やスタッフの通勤費、タクシー代などのランニングコストが低く抑えられるため、サービスが安価で提供でき、ネット環境と決済手段さえあればだれでも利用できるため、今までキャバクラに行かなかったライトな客層を取り込んで、新たな流行を作りつつあった。

しかし、キャバクラ嬢達の間では不満もたまっていた

「店は何もしていないのに客と話しているだけで店に取られる額が多すぎる」
「同伴やアフターでプレゼントが貰えなくなったので、結果収入がかなり減っている」

そんな彼女達は　オンラインキャバクラでの新たな稼ぎ方を見出していた

その方法はキャバクラにさえ殆ど行った事がない、女性経験の少ない男
そんな「カモ」になりそうな客を探す

"カモ"を見つけたら勘違いさせる言葉を連発する

「お兄さんだけですよ　こんなこと相談するの」
「私、お兄さんのこと結構好きかもぉ　私達相性良くないですか?」
「彼氏欲しいんですよねぇ～　寂しくて……」

そして最後にこう切り出す

「お兄さんの事特別気にいっちゃいました。今度からはお店通さずに直接通話しませんか?」